【構図の勉強】風景写真が確実に上達する基本構図14選
そんな初心者向けに「構図の種類や撮り方、考え方の基礎が勉強できる」記事を書きました!
実践することで、確実に周囲の人に差をつけられますよ!
「構図の基礎」を勉強したい初心者の方はぜひ。
【北海道美瑛町のフォトグラファー】 地元LOVE♪北海道美瑛町で年間250日以上、自然風景を撮影しています。この鬼撮影により数ヶ月の間に写真が上達。そのときの経験をふまえ、「初心者が上達するためのポイント」をブログ記事に変換して発信しています。 インスタグラムはこちら→tomoki_biei
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【構図は超重要!】構図の勉強をおろそかにしてはいけない
写真には数々の構図が存在しますが、基本となる構図は初心者のうちに押さえておくことを強く推奨します。
なぜなら、構図をおろそかにすると、「圧倒的に上達が遅くなる」からです。
『写真は自由であり、決まりやルールなどはない』
そう思っていますが、構図を学ばずに、最初から完全に自由にやっていると、ある一定のところで、成長がピタリと止まる人が多いです。
と行き詰まり、挫折してしまう人もたくさんいます。
「自己流は事故る」という上手い表現がありますが、まさに通りだと思います。事実、僕自身が自己流を続けたおかげで、そうとう遠回りをして後悔していますので。
人が見て、
- 「素晴らしい」
- 「心地よい」
- 「美しい」
と思う写真には必ず何らかの理由があり、その一つの要素として「構図」が存在することは、写真の長い歴史を紐解くいてみても明らかなのです。
まずはしっかり型を身につけることで、柔軟に、自由自在に、臨機応変に応用が効くようになっていきます。型を身につけ、型を破り自由な写真が撮れるようになります。最初から撮ることは、ただの型無し。基礎を大事にして、しっかりと勉強していきましょう。
覚えておきたい基本構図14選
三分割構図
✅画面を縦横に三分割し、交差する点や線に被写体を置く構図
- 写真に安定感が出る
- バランスが良くなる
「構図の王道」とも呼ばれる基本中の基本の構図です。さまざまな被写体に使えるので、自然と多用してしまう頼れる構図です。
交点部分に主役を配置したり、三分割のラインに地平線を合わせるなどが基本となります。
この構図は常に意識しておきましょう。
別記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
日の丸構図
✅画面の中心に被写体を配置する構図
- 主役がより目立つ
- 印象的な写真になりやすい
三分割構図と並ぶ基本構図のひとつ。
「周囲に余分な要素が入らないようにする」のがポイントです。
背景がごちゃごちゃすると主役から視線が削がれてしまいますので。
写真をやらない人でもこの構図は無意識に使っているはずですが、構図の効果を知った上で、意識的に撮影することでより印象的な写真に仕上げることができます。
必ずマスターしましょう^^
二分割構図
✅画面を上下か左右に均等分割する構図
- 安定感や広がりが出る
- 地平線・水平線などに合わせると使いやすい
風景写真では使用頻度高めの構図です。
ポイントは、「二分割した要素がはっきりと異なる」こと。
コントラストが生まれて印象的な写真になりやすいです。
先ほどご紹介した三分割構図と使い分けができるようになると、撮影の幅がグッと広がりますよ。
二分割と三分割はセットでマスターしましょう。
シンメトリー構図
✅上下対称・左右対称で撮影する構図
- 自然とバランスが取れる
- 写真にインパクトが生まれる
シンメトリーとは「対称」という意味です。上下、左右の対称を意識して構図を作ります。
初心者にも覚えやすい構図ですよね。
自動的に写真のバランスが取れてしまう構図ですので、早いうちに覚えておきましょう。
「水平、垂直をしっかりと合わせて撮る」のがコツです。
対角線構図
✅画面の中に作った対角線上に被写体を配置する構図
- 奥行きや遠近感が生まれる
- 斜線構図よりもダイナミックな表現ができる
画面に斜めのラインを作ることで、動きが生まれたり、ダイナミックさを表現することができます。
次にご紹介する斜線構図よりも長いラインを作ることができますので、ダイナミックな印象になりやすいです。
写真の中にできるラインは、見る人の視線を誘導することができますので、これを極めると劇的に写真が上達しますよ。
斜線構図
✅斜めのラインを使って表現する構図
- 奥行きや立体感が生まれ、視線を引きつける
- 対角線構図よりも多くのラインを使うことができる
対角線構図よりラインの長さは短いですが、「本数をたくさん使える」のが強みです。
上の写真は5本のラインですが、被写体によっては10本でも20本でも取り込むことが可能です。
美瑛町では丘が折り重なる風景が多く、斜線構図をかなり頻繁に使います。個人的に大変お世話になっている構図ですね^^
放射線構図
✅ある一点(収束点)から放射線状に広がる構図。
- 広がりを強調できる
- 動きが生まれる
これも見る人の視線を誘導する動きのあるダイナミックな構図で、開放感や奥行きを表現することができます。
「収束点をどこに配置するか」がポイントです。それにより印象が大きく変わります。
一本道、橋、木、光など、対象もたくさん存在しますので、頻繁に使う機会のある構図です。
三角形構図
✅画面の中にある三角形を意識して表現する構図
- 山のようにどっしりとした安定感が出る
- 広がりを感じやすい
正三角形でなく、いろんな三角形で構いません。逆三角形でも良いです。
ピラミッドのような、いかにも三角形という被写体だけでなく、木の枝の重なりや、人や動物の仕草の中に潜んでいることも多いです。
意外とバリエーションが多いので頻繁に使えます。
ポイントは「発見力」です。
初心者時代の僕は三角形構図をよく見逃していました。
「いやいや、山の三角形なんて見逃さないでしょ?」と思われそうですが、確かにそのとおりです。
正確に言うと「構図を軽視していた」ということです。山の三角形が目には入っているものの、写真の大事な要素を構成しているという意識が薄かったんですね。
「構図って大事なんだ」と理解することで三角形を発見し、きちんと取り入れることが可能になりますよ。
ちなみにこの写真には「斜線構図」と「パターン構図」が複合されていることに気づきましたか?斜線は「丘の稜線」で、パターンは「木と畝」です。
実践的には、それぞれの構図を単体で使うときもあればいくつも組み合わせて使うことで、より印象を強めるなど、写真表現に生かします。
水平垂直構図
✅水平もしくは垂直のラインを強調した構図
- 繰り返す複数のラインが印象を強める
写真のような木や階段など、意外と水平垂直構図は身近に存在しています。
ポイントは、きちんと「水平垂直を取る」こと。
ビシッと決まると、とてもインパクトのある力強い写真になります。他の要素をあまり入れず、シンプルにしたほうが良い写真になりやすいです。
僕は初心者時代、よく階段を撮影して練習しました。階段はカッコよく撮れるのでおすすめですよ^^
額縁構図
✅画面の中の要素で額縁(枠)を作り、被写体を囲む構図
- 額縁が前景になり、奥行きや立体感が生まれる
- 主役の被写体を強調できる
額縁構図はさほど多くはないですが、構図としての効果は抜群です。
上の写真はあえて額縁が小さく線も細いものを選びましたが、これでもしっかりと主役の山に視線を集めることができます。
ポイントは、「主役が強い」こと。
額縁が主役を引き立ててくれますので、主役が強いほど印象強い作品になります。この構図をしっかりと使えるようになると、撮れ高がグンと上がりますよ。
パターン構図
✅同じ要素の反復を取り入れる構図
- 繰り返される要素が強調され、印象的な写真になる
- 写真にリズム感が生まれる
ひまわりを見てわかる通り、心地よいリズム感がありますよね。要素の数が多いほどパターン構図は効果が強くなります。
「ひまわり畑はなぜ美しいのか?」という問いには、「パターン構図だから」という解がひとつあると思っています。
この構図のポイントは、いわゆる「全ピン」です。
全部にピントを合わせましょう。最低でもF16以上まで絞ると良いです。ボカしてしまうとパターンの効果が薄れるからです。
もちろん絶対ではないですよ。あくまでも「基本、全ピン」ということです。
S字構図
✅画面の中にS字のような曲線を配置する構図
- 動きや奥行きが生まれ、印象的になる
- 曲線が写真に柔らかい印象を与える
S字構図は、写真のような一本道が代表的ですが、川や雪など自然の造形や、公園、食器類など人工物にも多く見られます。
「S字構図」よりも「曲線構図」と捉えた方が想像力が広がり、被写体を見つけやすいと思います。
これまでご紹介してきた直線的な構図の数々と、曲線的なこの構図の両方を使えるようになると、バリエーション豊かな撮影になります。
対比構図
✅明るさ、色、大きさ、形などで被写体を対比させる構図
- 対比する互いの要素が引き立つ表現ができる
- コントラストが強いほど印象的になりやすい
対比構図はこれまでご紹介してきた構図と違い、「被写体となる要素の幅がかなり広い」のが特徴です。
写真は白と黒のコントラストが対比していますが、直線と曲線の対比でもいいし、大きな花と小さな花でも対比します。これらを複合させてもOKです。
ポイントは、しっかりと対比していること。中途半端な対比は要素同士が衝突してしまい、逆効果になりかねません。
この構図は風景写真上達のためには欠かせない構図ですので、ぜひとも習得してください。
点構図
✅点のような小さな被写体を画面の中に配置する構図
- 空間の広さが表現でき、写真が引き締まる
- 物語性が生まれやすい
個人的に好きな構図のひとつです。
ポイントは、被写体である点が小さいこと
上の写真も人が小さいから空間の広さが強調されます。中途半端に大きくなると効果が出ませんので気をつけましょう。
点構図に人や動物が入ると、物語性が生まれやすいです。この写真も人がいるのといないのとでは、全く違う印象になりますよね。
あと、三分割構図との相性が抜群に良いです。もちろん上の写真もそれを意識して撮影しています^^
さらにもうひとつ。この前にご紹介した「対比構図」が入っているのがわかりますか?
そうです、「青と白」は対比します。対比・点・三分割の複合構図なんですね実は。このように自分の写真を説明できることがとても大事です。
本で構図を勉強したい方へ
「勉強といえば本でしょ。構図も本で勉強がしたい。」
と考える人も多いはずです。
初心者時代は僕もそう思って数冊購入しました。読書が大好きな僕ですが、きちんと読むことなく、上達に繋がりませんでした。
それよりもおすすめしたいのが写真集です。
僕はよく写真集で学んでいました。
お気に入りの写真家の写真集を見て、「なぜこの写真はこんなに美しく見えるんだろう?」と考えたり、うまく撮れなかったときなどに「◯◯さんはどんな撮り方をしてるんだろう?」と写真集を見返します。
その方がよほど身になります。ですので、できればあなたと同じ撮影地で活躍する人の写真集が参考になります。探してみてください。
ちなみに僕のKindle写真集でしたら、Kindle unlimitedを利用している方は無料でダウンロードができますので、ぜひどうぞ。
tomokiの体験談
僕はおそらく人一倍、「構図」というものを重要視していると思います。
記事中でも書きましたが、初心者時代は構図を軽視していました。「日の丸構図ね。はいはい、ど真ん中に被写体置くやつでしょ?」と、その程度の理解でわかった気になっていました。
初心者を抜け出した今だから言えることがあります。
- 構図を人一倍大事にする自分
- 構図を完全に軽視していた自分
僕は上記の両方の自分を知っていますが、風景写真の上達における決定的なポイントはここにあったと断言できます。
構図を大事にする今の僕が、ふと周りを見渡してみると、「驚くほどにみんな構図を大事にしてないんだな」と気づきます。
写真の基礎基本の部分なんですが、多くの人がおろそかにしています。だからこそ!これを読んでいるあなたは構図の基礎をしっかりと学んでください。周囲の人たちを追い抜いていくことができるはずです。
僕の中では、本当に本当に、しっかり学んでおいてよかったなと思うのが、この構図なんですよね。構図の個別記事では「PDFをダウンロード」できるようにしています。
なぜなら、構図って学んでもすぐに忘れちゃうからです。ダウンロードして、プリントして撮影に持っていけば確実に実践できるという自画自賛の方法なんですけどね。実践している人は少ないようです。笑
これは構図が大事と思うからこそ、思いついた手法です。愚直に実践した人は確実に上達しますよ。
「風景写真が確実に上達する基本構図14選」まとめ
基礎構図14選まとめ
- 多くの人は構図を大事にしていない
- 構図の型を身につけることで、やがて型を破り自由な写真が撮れる
- ひとつずつ型を学び、実践で複合していこう
- 自分の写真を説明できるようになろう
- 本で勉強するなら写真集がおすすめ
- PDFをダウンロードして実践すれば必ず上達する
この14個の構図は必ず覚えて実践しましょう。
とはいえ、この数を覚えるのはなかなか大変です(^^;)
撮影に出るたびに、何度でもこの記事を見直してください。ひとつずつでいいので、確実にコツコツと覚えることが大事です。地に足をつけてコツコツと実践することこそが、脱初心者への「王道」になります。
この記事がお役に立てれば嬉しいです。
では、また(´∀`)ノ
『写真を通して、人生に感動を。』