【風景写真】上手くなるためのコツは中望遠レンズの使い方にあり!
そんな初心者向けに書きました。
本記事を読めば、風景撮影における望遠レンズの基礎・使い方が理解でき、実際の撮影に活用していけるようになります。
【北海道美瑛町のフォトグラファー】
地元LOVE♪北海道美瑛町で年間250日以上、自然風景を撮影しています。この鬼撮影により数ヶ月の間に写真が急激に上達。その経験をふまえ、「初心者が上達するためのポイント」をブログ記事に変換して発信しています。
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- 2021年KANIフィルターフォトコンテスト入賞
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上手くなるためのコツは中望遠レンズの使い方にあり
「風景写真といえば広角レンズでしょ?」
そう思っている風景写真初心者はかなり多いと思います。
でもこの記事を読んでいるということは、そうでないことを知っている人。
そうです。風景撮影は望遠が重要なんです。特に中望遠。
事実、僕の風景写真は7割以上が中望遠レンズで撮影しています。
そんなことは、風景をはじめた頃はまったく想像していませんでした。
同じような方には参考になると思います。
それでは、深掘り解説していきます。
望遠レンズを知る
まずは中望遠レンズを含めた望遠レンズの特徴を知ることが大事です。
- 大きく写せる(切り取り)
- 背景をボケさせる
- 圧縮効果
上記3点を解説します。
大きく写せる(切り取り)
風景では、この用途で使うことが一番多いです。
「写真は切り取り」と良く言われますが、風景写真の上達には「切り抜く力」を身につけることが必須。
そのために、最も適したレンズが中望遠レンズなんです。
のちほど詳しく解説します。
背景をボケさせる
望遠レンズはボケ撮影も得意です。
花や動物を撮影するときなどに効果を発揮します。
主役の被写体に視線を誘導したり、柔らかい雰囲気を出す効果があります。
ボケ写真の撮り方を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください▼
圧縮効果
背景がぎゅっと近づくような、密集したような感じになります。
すごくわかりやすい例は、野球中継です。
ホームからマウンドまでは18メートル以上もありますが、バックスクリーンから望遠レンズで写すことで、遠近感が圧縮されているのがわかります。
遠くから切り抜くことで、密集され余計な隙間がなくなります。この特性をうまく使えば表現の幅が大きく広がります。
風景撮影における中望遠レンズの使い方
ここを理解することが、今回の話の肝心要です。
とても重要なポイントなので、できればこの記事を先に読んでみてください。
読んだと仮定して話します。
主役を決められるようになってくると、そこをピンポイントで切り抜けるようになります。
必然的に望遠にたどり着くわけです。むしろ、「望遠じゃないと撮りたい写真が撮れない」ということになります。
まだ主役を決められない段階の初心者は、広いものを広く写し、こういう写真になることがよくあります。
でも主役が決まれば、、、
こんな風に切り抜いていくことが可能になります。
でも、これが最終ではありません。
ここまで切り抜きます。
「畑の畝が3層に重なり、朝日の当たり方で3色に見え、さらに背景が真っ黒である」
この場面は、「ここだけを見せたい。」という主役が明確に決まっていました。
それを撮るには、望遠レンズが必要です。
主役を見つけ、切り抜きたい場所をイメージ通りに切り抜いて、作品にする。そのために望遠レンズが重要なんです。
風景撮影で使用する望遠レンズ
風景撮影に使用するのは、焦点距離70-200mm程度の中望遠のレンズがおすすめです。
僕の場合はCanon EF70-300mm F4-5.6 IS II USMをメインに、EF100-400mmも使いますが、ほとんどが70-300mmで間に合います。
焦点距離が200ではなく300mmなのは、風景を撮りながら動物も撮ることがあるからですが、意外と風景でも300mmの画角も使います。
中望遠レンズだと、あまり重くないので使い勝手も良い。というのも大事です。僕の場合は、100-400mmだと重くて大きいので機動力が落ちますね^^;
望遠レンズの運用方法
中望遠レンズの使い方において、「切り抜く力」をいかに身につけられるかが重要だと思っています。
僕のおすすめは、カメラ2台持ち運用です。
これによって、常に中望遠レンズを装着している状態を作れますので。カメラ1台で標準・広角・望遠レンズを交換しながら撮影するのは大変です。
このように、望遠レンズを使う意識と環境を作り、たくさん撮影を重ねていく。
ずっと広角レンズや標準レンズで風景を撮っていた人は、望遠レンズでいい写真が撮れることに気付くはずです。
そうなると、好循環に入り、どんどん上達していくと思います^^
こちらの記事も合わせて読むことで、望遠レンズの使い方に対する理解が深まります。興味がある方はぜひ読んでみてください。↓
中望遠レンズでの作例
すべて100-300mmの中望遠レンズでの作例でした。
あえて極端に切り抜いた写真ばかりを7枚お見せしました。
ではここで問題です。
これらの写真には共通点がありますが、わかりますか?
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正解は、
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「空が写っている写真が1枚もない」でした。
1枚目の写真も背景は空でなく山です。
中望遠レンズで撮影すると、どこの場所を撮ったんだかよくわからない写真になりやすいです。
全部北海道美瑛町の写真ですが、場所を特定できる人はほとんどいないと思います。
見せたい部分だけをピンポイントで切り抜く。
空すら入れないことがけっこうあります。
これができるようになってくると風景写真が劇的に変化します。
僕自身がそれを経験したので、間違いないです。
では1枚、空を入れた写真を。
これは標準レンズです。朝焼けが綺麗ではありますが、どこか単調に見えませんか?
初心者の人はこんな写真を撮りがちです。
「この広い大地と広い空をまるごと全部写したい!」
なんて思いますよね。
でも単調な空を広く写しても写真はイマイチ感が否めません。
それがわかってるので今はこのような場面を撮らないのですが、逆に空を目一杯入れるのはこんなときです。
そう、いい雲が出ているとき。
このあたりが、かなり風景撮影のヒントになると思いますので、実際に何度も撮影して研究してください。
望遠レンズ使用における注意点
ひとつ意識してほしいのが、シャッタースピードです。レンズが基本的に重く、画角が狭くなるため、わずかな揺れでも画面は大きく動きます。
望遠レンズを使うときは、シャッター速度を少し速くして、手ブレ対策をしましょう。
具体的には、「1/焦点距離」秒が良いと言われます。300mmのレンズなら、最低でも1/300秒ということですね。
実際、せっかく絶景を撮影したのに、家に帰って確認すると、わずかにぶれていてボツ!ということがよくあります。
これがけっこうショックなんです^^;
tomokiの体験談
「初心者に役立つ、カメラ経験者の体験談を。」というコンセプトで、このパートを書いています。
今回は、望遠レンズ。広角レンズの記事でも書いたのですが、僕は初心者の頃、風景は広角レンズで撮っていました。
なんと、「広角レンズしか持っていない」という時期があったのです。
「風景は広角レンズでしょ。」という超初心者の思い込みから、なにも知らないまま、ボツ写真の量産マシーンと化していたのです。
それゆえ、その考えが間違えていたと気付いたときの絶望は、どんな言葉を使っても表現することはできません。笑
だから、人一倍わかっているつもりです。風景写真の肝は望遠にあることを。
そこに気付いてからは、水を得た魚のように、生き生きと望遠を使い出しました。
僕は、望遠の使い方がはっきりとわかった一方で、実は広角レンズの使い方も同時にわかってしまったんですよ。
広角レンズは広い風景を広く撮るものではない。それでは主役がない写真になってしまう。なるほどと。
そこをきっかけに、広角レンズの特性を学び、撮影が上達しました。
物事は、カラクリがわかってしまえばとても簡単なんですね。それまでぼやけていた視界が、はっきりとクリアになる。
そんな感覚を体験するたびに、成長していくことができます。
それをこのブログで伝えていきたいと考えていますし、過去の記事も意識して書いてきました。
今回の記事は、あなたの写真活動のお役に立てたでしょうか?
僕と同じように、なかなか成長できずに遠回りしている人も、その経験は決して無駄にはなりません。
成長の糧にして、今日もコツコツ、亀のように歩んでいきましょう。
「中望遠レンズの使い方」まとめ
風景写真が上手くなる中望遠レンズの使い方まとめ
- 望遠レンズの3つの特徴を押さえる
- 主役を見つけ、イメージ通りに切り抜くには望遠レンズが必要
- 望遠レンズを使うことで、発見力や切り抜く力が身につく
- 70-200mm程度の中望遠のレンズが、使い勝手が良くおすすめ
- 望遠レンズを風景撮影のデフォルトに設定しよう
いかがでしょうか?
風景写真における望遠レンズの使い方や考え方が理解でき、実際に撮影に活用していけると感じていただけたと思います。
あとはたくさん撮って、実践を重ねていきましょう。
この記事がお役に立てれば嬉しいです。
では、また(´∀`)ノ