【風景写真】一眼レフ・ミラーレスで背景ボケ・前ボケ・玉ボケをマスターする
- ボケ撮影の基礎知識
- カメラ設定
- 撮影のポイント
ボケ写真の撮影にはコツがあります。
上記を押さえて撮影すれば、初心者でもきれいなボケ写真を撮ることができます。お悩みの方は参考にしてください!
【北海道美瑛町のフォトグラファー】 地元をこよなく愛する田舎のフォトグラファー。北海道美瑛富良野をメインフィールドに、年間250日以上、自然風景を撮影している美瑛町民です。写真は人生を豊かにしてくれますよね! インスタグラムはこちら→tomoki_biei
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背景ボケ・前ボケ・玉ボケの基礎知識
ボケ写真とは、メインの被写体にピントを合わせ、意図的に背景や前景をボケさせた写真のことです。
主なボケの種類は3つ。
- 背景ボケ
- 前ボケ
- 玉ボケ
背景ボケ
被写体にピントが合い、背景がボケている。
これが背景ボケです。
3種類の中でもっともオーソドックスで、使用頻度の高いボケです。
前ボケ
被写体の手前がボケている。
これが前ボケです。
背景ボケに比べると難易度が高いです。
玉ボケ
ボケが玉の形になることを玉ボケと言います。
玉ボケは背景ボケの一種です。
背景に何かしらの光源があるときに玉ボケが生まれます。
この写真は雨上がりだったので、背景の水滴が玉ボケの光源になってくれました。
ボケ写真で得られる効果
写真をぼかすことによって、次のような効果を得られます。
- エモい・やさしい雰囲気の写真になる
- 主役の被写体に視線誘導できる
エモい・やさしい雰囲気の写真になる
ボケの一番の効果はこれでしょう。ふんわりと優しい印象を受けます。エモいです。
この効果のおかげで、ボケ写真は女子に人気が高いです。
主役の被写体に視線誘導できる
この写真は全体にピントが合っています。
真ん中のガトーショコラが主役の被写体ですが、
左下のカメラや左上の国旗、右上の車にも目がいきますよね。
こちらのピントは主役だけ。ボカすことで、主役の被写体だけに視線を誘導することができます。
ポートレート(人物写真)はなぜ背景をボカすのかというと、被写体であるモデルさんだけを見てほしいからです。
このあたりを知っておくと、目的に応じてボケを使い分けられるので、覚えておくと良いですよ。
ボケ写真はどんな被写体に向いてる?
特にボケを使う頻度が多いのは、
- 花
- 食べ物
- ポートレート
- 動物
などです。
風景写真ではさほど背景ボケを使う頻度は高くないですが、花の撮影のときはよく使います。
ボケ撮影のポイント
ぼかして撮影するポイントは次の4点です。
- 絞り優先モードに設定する
- F値を下げる
- レンズは単焦点か望遠がおすすめ
- 被写体との距離は近く、被写体と背景の距離は遠くする
①絞り優先モードに設定する
参照:Canon EOS RP 説明書[/caption]
カメラの設定は、絞り優先モード(Av・A)がおすすめです。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、使い方がわからない方は参考にしてください。
②F値を下げる
F値が低いほうがよくボケてくれます。
ズームレンズの場合は、できるだけF値を下げて撮影してみましょう。
③レンズは単焦点か望遠がおすすめ
- F値の低い単焦点レンズ
- 望遠レンズの望遠側で撮る
そうすることで、よくボケてくれます。
被写体までの距離によってレンズを使い分けますが、風景撮影では望遠レンズを使うことが多いです。
初心者に人気の単焦点レンズとしては、CanonのEF50mm F1.8 STMやRF50mm F1.8 STMが通称「撒き餌レンズ」と呼ばれ、とても有名です。
とにかく価格が安いので、レンズ沼に誘い出すための「撒き餌」に例えられます笑
④被写体との距離は近く、被写体と背景の距離は遠く
こんな感じの距離感で撮ると、背景がよくボケます。
これを参考にして撮ると背景ボケ写真が撮れますが、ボケ具合はF値や被写体との距離、背景との距離、レンズ性能などで大きく変わります。
少しずつ被写体に近づいたり遠ざかったり、ズームの距離を変えてみたりして、いろいろ試して、とにかくたくさん撮影してください。
すると、どんどん上手くなっていきますよ(^^♪
ボケ写真作例
ボケ写真の作例をご紹介します。
背景ボケと桜。
前ボケと桜。
カタクリの花。これは前も後ろも両方ボケてます。
エゾリスと玉ボケ。背景にある木々からの木漏れ日です。森の中も玉ボケができやすいです。
前ボケがっつりのキタキツネ。わりと極端に撮っても面白い表現になります。
玉ボケです。川の反射が光源です。玉ボケを撮るコツは、背景にあるキラキラを見逃さないことです。
玉ボケは昼間の撮影よりも、夜の撮影の方が簡単です。街灯やイルミネーションなど、キラキラした光が見つけやすいからです。
キタキツネと背景ボケ。動物の背景ボケは難易度が低いですよ。
地味な写真ではありますが、背景ボケの効果もあり、しっかりと見せたい場所に視線誘導できています。
アオサギと前ボケ。ちょうどここに留まってくれてラッキーでした^^
雨上がりのコスモスと背景ボケ。若干玉ボケもできてますが、雨上がりは玉ボケのチャンスです!
エゾナキウサギと前ボケ。
冬は雪が玉ボケを演出してくれます。
ダイヤモンドダストも玉ボケの一種です。
tomokiのボケ撮影体験談
僕のボケ写真体験談をお話しします。
初心者時代を振り返ると、僕もみんなと同じように背景ボケや玉ボケにあこがれて、よく練習したものです。
そして全然上手く撮れなくて、毎回現像のたびにガッカリしていたものです。笑
僕の場合は公園の花をよく被写体にしました。最初はチューリップだったのを今でも覚えています。
背景ボケはするものの、道路が写ってしまったり、曇っていると空が真っ白く飛んでしまったり、なかなか上手くいきません。
「今回は上手く撮れたかも。」と思っても、インスタで見る綺麗な写真とはなんか違う。イメージ通りに撮れるようになるまではしばらくかかりました。
ですので、絶望せずにコツコツ練習し続けてほしいです。
花の背景ボケといえば、やはり桜を上手く撮れるようになりたいですよね。
たとえば、こんな風に背景をピンク一色で塗りつぶしたようにボカすのは難易度が高いです。
でも、イメージして、そこに近づけるようになってくると、どんどん楽しくなってきます。
「この設定で撮るとこんな感じに撮れるんじゃないか?」
仮説を立てて、実際に検証する。
そして、「やっぱダメだ。次はこうしてみたらいいかも。」となる。
こんなことの繰り返しです。
そのおかげもあって、今は桜なんかもイメージ通りに撮れるようになってきました。
『桜をイメージ通りに撮る。』そんな目標を設定するのもいいかもしれませんよ♪
「背景ボケ・前ボケ・玉ボケをマスターする」まとめ
ボケ撮影まとめ
- ボケは3種類ある(背景ボケ・前ボケ・玉ボケ)
- やさしい雰囲気の写真になりやすく、被写体に視線誘導できる。
- 花・食べ物・ポートレート・動物などの撮影に向く
- カメラ設定・レンズ・被写体との距離がポイント
- なんども撮影して練習をくり返す!
いかがでしたか?
今回の内容を実践すれば、背景ボケから玉ボケまで、イメージ通りに撮れるようになっていきます。
あとは練習あるのみです。笑
この記事が、あなたの上達のお役に立てれば嬉しいです。
コツコツ、コツコツ、今日も成長の王道を歩んでいきましょう。
では、また(´∀`)ノ