写真データがパンパンの人に読んでほしい「データ管理・整理術3選」
- データパンパン状態を解消したい
- パンパンにならないための管理や整理の基礎を身につけたい
この記事で解説する『写真データ管理・整理の基本』を実践すれば、無駄を削ぎ落として、しっかりスマートに運用できるようになりますよ!
写真データがパンパンの人に読んでほしいデータ管理・整理術の基本3選
何事も基礎が大事です。常にデータがパンパンになっている人は、基礎が身についていない状態だと思います。
僕自身がまさにその典型例でした。ところが、今回解説することを実践するようになり、今ではしっかりと管理することができるようになりました。運用がラクになり、快適な写真ライフを送っています。
- 写真データ管理の基本
- 現像のルーティン化
- 現像に対する考え方
本記事ではこの3点を解説していきます。
ではさっそく、1つ目にまいりましょう。
① 写真データ管理の基本を押さえる
結論から言いますが、やるべきことは次の2点です。
- 写真データをたっぷり保存できる環境を作る
- データ整理をきっちり行う
①の話から入ります。
「まさかとは思いますが、あなたはSDカードだけでデータ管理をしていないですよね?」
まさかと言いつつ、僕は最初、SDカードだけで管理していました。笑
この段階の人は、外付けHDDやSSDなど、データ管理における基礎知識がほとんどないと思われます。パソコン内蔵のHDDで管理している人も同様ですね。
まずは本記事よりも先に、こちらの記事を読むことをおすすめします。
この記事を読むことで、保存や管理にはどんな方法があるのか、自分にはどの方法が良いのかが、ざっくり理解できると思います。
本格的にカメラを始め、一眼レフやミラーレスで撮影している初心者の方は、その大半が外付けHDDかSSDという選択になるはずです。①はこれで解決できますので、まだ用意していない方は用意しましょう。「データ管理のはじめの一歩」はここからです。
そして「②データ整理をきっちり行う」が問題です。これができていない人が多いと思います。次のような人です。
- すでに外付けHDDを使ってるけど、整理ができていないという自覚がある
- 不要な写真がHDDにたくさん残ってる
- 現像作業が追いついていない
これらを感じている人は、整理に問題があります。そして僕は、根本にある原因は現像(レタッチ・写真編集作業)であると考えています。
現像作業を最適化した上で、外付けHDDやSSDに保存する。これを実践すれば、「データが常にパンパンでヤバい状態」から抜け出すことができます。
ということで、現像の話に入っていきますよ。
② その日のうちに現像する
あなたは撮影したその日のうちに現像していますか?
これを読んでいるということは、おそらくしていないでしょう。ここで言う「その日のうちに」というのは、「その日のうちにすることもあるし、しないこともあるよ。半々ぐらいかなぁ」というレベル感ではありません。
90%以上、いや95%以上は撮影したその日に現像作業まで終わらせるという意味です。これがめちゃくちゃ重要なんですね。
なぜかというと、現像が遅れていくと整理できなくなるからです。
たとえば今日から一週間、毎日撮影するとしましょう。
- 今日撮影した写真はすべて現像
- 2日目:途中まで現像
- 3日目:2日目の途中から3日目の途中まで現像
- 4日目:現像できず
- 5日目:3日目の途中以降から現像が終わっていない状態
こうなってしまうと、どんどんデータが溜まっていきます。「現像が追いついていない状態」ですね。「この現像が追いつかない状態を避けること」が鉄則であり、勝利の方程式なのです。
基本的に「現像が終わってから消去しよう」となるので、3日目以降のデータには、不要な写真がたくさん入っているのがわかっていながらも、そのまま放置ということになります。
これが一週間ならまだいいのかもしれません。中には1ヶ月とか2ヶ月とか・・半年?とかになるともう追いつく気力も湧いてきません。ゴミ屋敷状態です^^;手をつけるのが億劫な状態にしてはいけません!
ということで、勝利の方程式を身につけましょう。
tomoki式「勝利の方程式」
- 現像はその日のうちにすべて終わらせる
- 現像が終わった時点で、不要な写真は全て消去
- 常に現像が追いついている状態でいる
常に現像が追いついているこの状態を崩さないことが何より大事です。
これができているとメリットが大きいです。まず、現像まで終わっているので、SDカードのデータは常にいつ消去してもいい状態です。
僕はSDカードのデータは溜まってきたらまとめて消去しています。たまに撮影中に過去の写真を見たいときがあるので、あえて都度消さないようにしています。でも消したければ、必要な写真も不要な写真も関係なく、まるっと全部消してもOKな状態です。よくある「SDカードがパンパンだ〜。ちっ。とりあえず不要な写真だけ消して、今日撮影する分のスペースは空けるか」なんてこともありません。
そして、パソコンの中には必要なデータしか残っていないので、過去の写真を探すのがめちゃくちゃ楽です。不要なデータがある状態の半分以下の時間でたどり着けます(たぶん。もっと早いかも)。
気づけば、パソコン内のデータも最小限になっており、みるみるうちに容量が圧迫されてくるなんてこともありません。きちんと管理されている良い状態です。
とにかくこの状態を死守しましょう。これが圧倒的に大事です。
ただ、例外はいくらでもありますよ。数日間に渡り遠征に行ったときは、その日のうちに現像なんてできませんよね。星景写真をやる方は夜なので、これもその日のうちというのは無理でしょう。
要は、現像が追いついている状態ならOKです。
遠征で現像データが溜まってしまった場合は、その後に必ず「鬼現像」を実行して追いつきましょう。これを自分の中で決めてしまうことで、あなたの勝利は確定します^^
③ 現像の重要性を理解する
「現像作業が追いついている状態」がいかに重要なのかということを語ってきましたが、実はそれと同じぐらいというか、さらに重要なことが他にもあります。
これは完全に初心者レベルを超えてしまいますが、知っていて損はないのでここでお話しします。
それは、現像が遅れると、表現としての写真にたどり着かないということです。
僕が現像作業をどう捉えているかということをお話ししますね。実際にフィールドに出て写真を撮るとき、「綺麗」「絶景」「感動」「なんかいい」など、何かしら心が動くポイントがありますよね。そして、「それを写真に収めよう」を思ってシャッターを切ります。無意識にやっていると思いますが、言語化するとそういうことです。「この風景を、この画角で、この構図で、この設定で撮れば、こんな感じの素敵な写真になるだろう」とイメージして撮っているはずです。でも、カメラのモニターにそのままのイメージが出てこないことも多い。だから、そのイメージに近づけるために現像作業があるんです。
現像作業を行い、現場で自分が描いたイメージを写真として出力する。これこそが表現です。表現としての写真です。
1ヶ月前のデータを引っ張り出してきて現像するとき、それは表現としての写真になっているでしょうか?イメージもなにも残っていないけど、綺麗な写真に仕上げたいという理由で現像していないでしょうか?
綺麗な写真に仕上げたい。それは現像技術もいるし、元写真がしっかり撮れていないとできませんので、大事なことです。
でもただ綺麗な絶景を写真に残したいなら、自分じゃなくてもいいよな。と僕は思ってしまいます。僕は美瑛町に住んでいるので、「青い池」や「クリスマスツリーの木」など、その綺麗な姿を写真に残す人は、他にいくらでもいるのです。SNSを見ていると、本当にそう思います。
表現ではなく、綺麗な写真を作り続けることに没頭している人を、「写真職人」と勝手に呼んでいます。もちろん、写真は自由ですから、否定する気は毛頭ありません。僕はこっちではないなと思っているという話です。
表現としての写真というのは、自分の視点で世界を捉え、自分なりの表現を探求し続けることだと思っています。
1ヶ月前の写真を引っ張り出してきて現像するという行為の中に、表現の要素は入っていないに等しい。そう思うのです。なんのイメージもないまま現像し、綺麗な写真を作る。これを勝手に写真職人と呼び、僕は写真職人ではないな〜と。
ちょっと客観的に考えてみてください。
- 1ヶ月前の写真を現像し、綺麗に仕上げる(撮影時の記憶はかなり薄れてる)。
- 今日撮った写真を、現場のイメージを持ったまま、綺麗に仕上げる。
どちらがいい写真になると思いますか?
僕の答えは後者だったので、そうしているということなんです。
つまり、「撮影したその日のうちに現像する」というのは、データ管理の面でも重要ですが、それ以上に、写真が上手くなるための手法として超重要であると思っています。
だから、あまねく初心者の方に、今回の内容をそのまま全部実践することを推奨します^^
tomokiの体験談
テーマにまつわる僕の体験談を、なんらかのお役に立つ形でお届けするのがこのコーナーの趣旨でございます。今回は、「データ管理・整理術」です。
最後のパート「現像の重要性を理解する」は、ちょっと筆が走り過ぎてしまい、カメラを始めたばかりの初心者の方にはわからなかったかもしれません。すみません^^;
改めて言いますが、データ管理や整理という観点では、外付けHDDは必須。そして、その日のうちに現像するのが超重要です。
「現像が終わるまでが撮影」と考えましょう。僕はこれをやるようになって、恐ろしくスッキリしました。
記事の中で「ゴミ屋敷」という言葉を使いましたが、写真もまさしくそんな感じです。ある程度部屋が汚れてきたら、もうどこから手をつければいいかわからなくなるし、気持ちが完全に萎えてしまいます。
その都度、整理整頓することが大事ですね。
とはいえ、現実的にはこれが難しいですよね。これを呼んでいる人は、もうゴミ屋敷になりかけているかもしれないし、すでに住人の方かもしれません。
ということで、僕が実践したことがある方法を伝授しますので、ぜひやってみてください。実践した方はゴミ屋敷から脱出することができますよ^^
習慣の力を利用します。
僕は「細切れタスク法」と勝手に命名し、普通に日々の仕事でも活用しています。
「一日30分、データ整理をする」
あなたが実践するタスクはこれだけです。これを愚直に実践しましょう。一週間も経たないうちに習慣化し、苦じゃなくなります。
これを読んでいる人の多くは、
- 外付けHDDにデータを保管
- 現像ソフトはライトルーム
- 未現像データがたくさん
と推測しますので、この条件を対象に話します。
タスクの具体内容は次の通り。
一日30分、データ整理をする
- ライトルームで古い日付のデータから順番にチェック
- 不要なデータはどんどん削除
- 未現像データに追いついたら、どんどん現像していく
- 例)1月1日分の現像が終わったら、その日の不要データは削除
- 最新のデータに追いつくまで、一日30分実行する
これでいずれ最新のデータまで追いつくはずです。
一年分の写真データがあるとして、未現像は最新の1ヶ月分だとします。すると、最初のうちは延々にデータの削除に毎日30分を費やすことになります。
繰り返していると、いずれ未現像データに追いつきます。それを現像したあと、不要データを削除する。あとは「その日のうちに現像する」を鉄の掟にしていけばゴミ屋敷化することはありません。
一日30分じゃなくても、20分でも15分でもいいと思います。やっていけば歯磨きのように習慣化されますので、大丈夫です。
僕はとある企業のランディングページを作成するという依頼を受け、「ある程度、時間がかかりそう。他にやることもたくさん。参ったな。」という状態になりました。
そこで、1日30分だけランディングページ作成の時間を確保する。という「細切れタスク法」を実行。20日間ぐらいで、しっかりとしたクオリティーのページが無事に完成しました。
一日30分なので、タイマーをかけていました。タイマーが鳴ると、「もう終わり?早いなぁ」という感じで、「もうちょっとやりたいな」ぐらいになります。でもその時点で強制終了。これが20日間続き、見事に完成です。
計算すると10時間以上ですが、あとから振り返ると、「この仕事にすごい時間を取られたなぁ」なんて感覚が全くないので、仕事術としても優秀ですよ^^
習慣の力って本当にすごいです。味方につけると最強なのでおすすめです。ということで、健闘を祈ります!
まとめ
『写真データ管理・整理術」まとめ
- 基本は、写真をたっぷり保存できる環境を作り、データ整理をきっちり行うこと
- 外付けHDDかSSDは必須
- 撮影したその日のうちに現像する
- 一日30分のデータ整理時間を作る
いかがでしたか?
今回の内容を実践することで、データパンパン状態を確実に解消することができます。
二度とパンパンにならないための管理や整理方法も身に付けて、快適に運用してください。
この記事がお役に立てれば嬉しいです。
では、また(´∀`)ノ
『写真を通して、人生に感動を。』