【基本解説】シャッタースピードとは?初心者でもスッキリわかります
そんな方のために「シャッタースピード」の基礎を初心者にもわかりやすく解説する記事を書きました。
しっかりと上達のための土台を作り、いい写真を撮っていきましょう。
【北海道美瑛町のフォトグラファー】 地力を発信し続けています。地元をこよなく愛する丘のまちびえいファンガイド。 インスタグラムはこちら→tomoki_biei
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【基本解説】シャッタースピードとは?初心者でもスッキリわかります。
まずはシャッタースピードとは何かというお話から。
結論を先にお伝えすると、
「シャッターが開いている時間」
これがシャッタースピードです。
シャッタースピードを調節することで、カメラに取り込む光の量を変えられます。
カメラを始めたばかりの初心者でも、
- 絞り(F値)
- ISO
- シャッタースピード
という3つの言葉は聞いたことがあると思います。
ただこの中で、なんとなくどんなものかがイメージできるのが、「シャッタースピード」ですよね。
ほぼイメージ通りだと思います。
シャッターボタンを押すと、「カシャッ」と開閉音がしますよね。
このシャッターが開いている時間が「シャッタースピード」です。
シャッタースピードを1/100秒に設定すると、シャッターが開いている時間が0.01秒ということですね。
シャッタースピードと出力される写真の関係はこんな感じです。
【実践】適正なシャッタースピードでエゾリスを撮る
「百聞は一見に如かず」です。
すばしっこいエゾリスを撮影するシチュエーションで考えてみましょう。
- ペットのワンちゃんが走ってる場面
- 子供が遊んでる場面や運動会
などもシャッタースピードが重要です。
数値の目安
数値の目安というのは、ブレないように撮影するためのシャッタースピードの目安です。
一般的に、「1/焦点距離」秒というのが、よく言われます。
- 焦点距離100mmで撮影するなら1/100秒
- 500mmなら1/500秒
ということですね。
実際のところ、「1/焦点距離」秒というのはあまりにもざっくりしていますので、最初はこれを基準に撮ってみて、自分に最適なシャッタースピードを見つけるのがいいです。
被写体によって、ある程度、シャッタースピードの目安がありますので、参考にしてください。
- 日中の手持ち撮影:1/125〜1/200秒
- 動物、スポーツ、運動会:1/500秒〜
- 滝や川の水を流す:1/8〜4秒
- 星景写真:8〜30秒
特に初心者の方が頻繁に使うのは、日中の手持ち撮影ですよね。
「1/焦点距離」秒で考えると、50mmのレンズを使うと1/50秒でいいことになります。
ネットで検索すると、静止している被写体のスナップ写真なら1/30秒でいいと言う人もいます。
初心者が日中の手持ち撮影をするなら、最低でも1/100秒を確保しておくのがおすすめです。1/30秒とか今の僕でもブレる可能性があるのでやらないです。
どんな撮影ができるの?
シャッタースピードを調節することで、どんな撮影ができるの?というお話です。
今後の参考までに目を通してみてください。
野生動物
野生動物は、1/500秒は確保したいところです。野鳥など、素早く動く動物はもっと速くすることで動きを止めます。
水を止める
ここまでシャッタースピードを速くする撮影は多くありませんが、水の動きを止めると、普段見ることのできない水の質感まで解像され、インパクトのある写真になりやすいです。
雲を流す
肉眼では見ることができない、非現実的な世界を生み出せます。幻想的な表現ができます。
水を流す
代表的な例が、滝を撮影する場面です。滝の流れを糸のように表現することができます。一度はやってみたい撮影ですよね。
川も、普通に撮るのとでは違う表現ができます。
水面を長秒露光撮影すると、波や揺らぎがなくなり、フラットになります。
星景
当然夜なので、日中の撮影と違い、極端に光が少ないです。そのため、20秒とか30秒とか、長時間シャッターを開きっぱなしにして光を取り込みます。
星の撮影は少し特殊ですが、カメラは肉眼では見えない星まで映し出してくれます。夜は少し寒いし眠いこともありますが、感動が待っていますよ^^
ということで、これらを撮影するために、シャッタースピードの調節が必要になることが理解できたかと思います。
例に挙げた動物撮影のように、シャッタースピードを極端に速くすると、どうしても写真が暗くなります。
そこで、
もっと明るく仕上げたい。
↓
じゃあどうするの?
↓
絞りとISOで調節してちょうどいい明るさにしよう。
となります。
シャッタースピードの上げ下げだけでは、ちょうどいい明るさにできないので、絞りやISOと連携して明るさを調節します。
その「絞りやISOはカメラ任せにできるよ」という便利な機能が、「シャッタースピード優先モード<Tv>」です。シャッタースピードだけを自分で決めればいいので、撮影がとても楽です。
シャッタースピード優先モード(Tvモード)
ということで、シャッタースピード優先モード(Tvモード)を解説します。
- キヤノン:<Tv>
- ニコン・ソニー:<S>
シャッタースピードだけ自分で決めて、あとはカメラ任せというモードです。
使い方がわからないという方は、次の記事に設定手順を書いていますので、この通りに設定してみてください。
たとえばシャッタースピードを1/500秒に設定すると、その後はずっと1/500秒で固定になります。
絞り(F値)とISOだけ自動で数値が変わり、シャッターボタンを押すと、その都度、ちょうどいい明るさで撮影されます。
動物を撮るなら1/500秒にしておけばいいし、星を撮りたいなら20秒にしておけばいい。動く被写体や明るさを調節したいときにこのモードを使いましょう。
tomokiの体験談
テーマにまつわる僕の体験談を語ります。今回は、「シャッタースピード」です。
僕は初心者時代に、野生動物の撮影にハマりだしたので、多くの人が使用する絞り優先<Av>モードよりも、シャッタースピード優先モードの使用頻度が多かったです。
早いうちにマニュアル撮影に切り替えましたが、いずれにしてもシャッタースピードを重視した撮影が多かったですね。
動物の場合、「ブレる」「暗い」という2つが常に課題でした。シャッタースピードを確保しようと思ったら暗くなるので、ISOを上げる。すると、写真にノイズ(ざらつき)が出てくるわけです。
ある程度、薄暗い時間帯や場所での撮影もありますので、カメラやレンズの性能も大事になってきます。野生動物撮影はけっこうお金がかかりますので、これからやろうと考えている人は覚悟しておきましょう。笑
で、繰り返しになりますが初心者のうちは、静止画でもブレない程度のシャッタースピード(1/200秒程度)にしておきましょう。
あえてブレさせて撮るという手法はありますが、基本的に、どんな絶景でも、どんな貴重な動物でも、ブレてしまったら全部ボツ写真になります。写真撮影においてはブレないことが最低条件だと思っていてください。
ですから、シャッタースピードは速めにしておいた方がいいのです。ノイズを気にして少しセーブする人も多いですが、最近のカメラは性能がいいので、思い切って上げてしまいましょう。そうすることで、シャッターチャンスをものにできる確率がグンと上がります。
ある程度撮り慣れてきても「ブレ問題」は完全には解消されません。まずは「ブレない」ことを最優先しましょう。
毎年ヒグマの撮影に行くのですが、1日待って一度も現れない日もあります。「やっと来た!」と思って撮影した写真がブレてた。なんてこともよくありました。
超ガッカリです。ブレを抑えるって、カメラマンにとって本当に死活問題です。動物に限らず、風景などでも、撮影したらその場で確認することを推奨します^^
シャッタースピードまとめ
シャッタースピードまとめ
- シャッターが開閉する時間が「シャッタースピード」
- 取り込む光の量を変えることができる
- 速くすると被写体の動きが止まる
- 遅くすると流れるような表現ができる
- 速いと写真が暗くなり、遅いと明るくなる
- 初心者は「1/100秒」以上の設定を推奨
- シャッタースピード優先モードを使ってみよう
いかがでしたか?
今までなんとなくのイメージで理解していた「シャッタースピード」のことがスッキリわかったかと思います。
今回の学びを活かして、写真撮影を楽しんでください。
では、また(´∀`)ノ
『写真を通して、人生に感動を。』